<臨床・原因> |
指趾の背側に生じる長径10mm程度までの皮下腫瘤。内部に粘液(ムチン)を容れるため、指趾関節より生じた関節ヘルニアとする説と異所性に滑液膜が発生したという説があります。指趾背側以外に発生し、より大型のガングリオンについては、周囲の関節腔より生じた関節ヘルニアの場合がほとんどです。痛みや痒みは無く、外傷に続発することがあります。 |
<診断> |
ほとんどは視診で診断可能ですが、注射針で穿刺すると黄色がかった粘液(ムチン)を確認することができます。 |
<治療> |
@放置:気にならなければ、切除する必要はありません。 A内容液の穿刺吸引および圧迫:内部の粘液を注射器で吸引し、その後局所性に圧迫する。これを繰り返すことで嚢腫部分が周囲と癒着して治癒する可能性があります。 B冷凍凝固:液体窒素を用いて腫瘍を凍らせる治療法です。2週間に1度の冷凍凝固を2〜3回繰り返すと腫瘤が脱落する可能性があります。ただし、後日、再発する場合もあります。 C手術:完全に治す方法ですが、指趾の背側に生じるために、スペースが無く、縫い合わせることが困難で、植皮や皮弁形成を必要とする場合があります。 |