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ホクロ(黒子)について

■ ホクロ(黒子)について

一般には皮膚にできた色素斑(黒いできもの)をホクロと呼ぶことが多いですが、皮膚疾患でいうホクロは、母斑細胞といわれる細胞が増殖した腫瘍のことです。

ホクロのガンであるメラノーマとの鑑別が大切ですが、最近では、ダーモスコピー検査にて95%以上の確率で鑑別が可能とされています。

母斑細胞性母斑には、
@先天性母斑、AUnna母斑、BSpitz母斑、CClark母斑、D青色母斑
の5種類があります。

それぞれに特徴があり、見た目も様々です。

@先天性母斑
生れてすぐに見つかるホクロです。平坦なものから盛り上がるもの、太い毛が生えたものなど様々な形のものがあります。ダーモスコピーではdotsといわれる点々が見られます。

AUnna母斑
最も一般的にみられる盛り上がったホクロです。顔面や頭部に多くみられ、毛が生えていることが多い。ダーモスコピーでは、敷石様の色素斑やリング状の血管拡張が見られることが多い。

BSpitz母斑
以前は、若年性メラノーマと言われたこともあり、メラノーマとの鑑別が難しいホクロです。これ自体が悪性化することはないと考えられています。
特徴的なStreak(棘)がみられることが多い。

CClark母斑
別名、赤ボクロといわれる赤っぽくて、平坦なホクロです。早期のメラノーマとの鑑別が困難な場合が少なくありません。
ダーモスコピーでは、網目状の色素沈着が特徴的です。

D青色母斑
皮膚の真皮(深いところ)で、母斑細胞が増殖したホクロであり、基本的には悪性化することはありません。
ダーモスコピーでも青っぽく、無構造様に見えます。
日本皮膚科学会皮膚腫瘍ガイドラインでは、「メラノーマの部分生検は行いべき
でない」としています。日本人のメラノーマの約40%は足の裏に発生します。
ところが、日本人の10人に1人以上が足の裏にホクロを持っていると推測されます
(The prevalence of melanocytic nevi on the soles in the Japanese population. JAAD60:767-771,2009)。

詳細は不明ですが、日本人のメラノーマの発生頻度は、年間に50,000人に1人との推計があります。
その40%が足の裏に発生するとしたら、足の裏にメラノーマを発症している人の割合は、約125,000人に1人の割合となります。10人に1人が足の裏にホクロがあるとして場合、そのホクロがメラノーマである確立は、12,500分の1となります。

このようなメラノーマの診断で、最も有効な診断法がダーモスコピーです。
メラノーマの部分生検が推奨されないのは、腫瘍にメスを入れることで転移を引き起こす可能性が否定できないためです。ダーモスコピーは、レンズを皮膚に接着させるだけであり、非侵襲性で痛みもありません。
まいらいふ 2009年2月号より

■ 足底色素斑(ホクロ)について

日本人のメラノーマ(悪性黒色腫)の40%程度は足底に発生します。
また、日本人の10%以上が足底にホクロがあることが知られています。
そのため、足底のホクロが良性であるか悪性であるかの診断が大切です。

ホクロの良性/悪性の確定診断には組織検査が必要ですが、最近ではダーモスコピー検査を行うことで、98%以上の確率でメラノーマとホクロの診断が可能とされています。
Parallel furrow pattern(皮溝パターン)→色素性母斑(良性)
Lattice like pattern〈格子パターン〉→色素性母斑(良性)
Fibrillar pattern(刷毛パターン)→色素性母斑(良性)
Parallel ridge pattern〈皮丘パターン〉→メラノーマ(悪性)

■ 黒色爪甲について

爪にみられる線状の黒い色のことを黒色線条(メラノニキア)といいます。
日本人の悪性黒色腫(メラノーマ)の20%は、爪の部分に起こることが知られており、その初期病変の多くはメラノニキアと考えられます。従って、メラノニキアが悪性であるのか良性であるのかの判断は非常に重要です。

2002年にRongerらは、爪の色素斑について、7つのシェーマを定義し、そのなかで、悪性(malignant melanoma in situ)を疑うべき所見として下記の3つを定義しています。さらに、2014年にInoueらが、dots/grobules(斑点)も悪性を疑うべき所見であることを提唱しました。
ただし、10歳未満に発症したメラノニキアの場合には、仮に、悪性を疑わせる
所見を認めたとしても自然に消えていくことがあり、経過観察するべきとされ
ています。


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