熊本市中央区の皮膚科 水前寺皮フ科医院 【皮膚科・形成外科・アレルギー科・皮膚腫瘍科・性感染症内科】
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円形脱毛

円形脱毛症(Alopecia areata, AA)は後天性に類円形に脱毛斑(禿)を生じる疾患です。脱毛する面積によって重症度を決めます。以前は、疲労や感染症などの肉体的、精神的ストレスが引き金になるとされる傾向がありましたが、実際には、誘因がないことが多いことが分かっています。最近では、毛包に対する自己免疫反応で引き起こされる場合が多いことが知られています。実際、甲状腺機能障害や膠原病などの自己免疫疾患に合併する円形脱毛も少なくありません。従って、急激に拡大するAAや重症の場合には採血などで内科疾患の有無を確認する必要があります。
円形脱毛症と似た病気は多くあります。特に真菌感染や細菌感染によって毛嚢がダメージをうけているときには感染症の治療を行う必要があります。

単発性の円形脱毛症

円形脱毛症のダーマスコピー所見:毛穴に全く毛が無い場所と産毛がある場所があります。

多発性円形脱毛

円形脱毛とよく似た疾患もいろいろとあります。
鑑別疾患:抜毛狂、脂腺母斑、ケルズス禿瘡(真菌感染症)、DLE(円盤状エリテマトーデス)など
抜毛狂:境界明瞭で円形ではない脱毛斑を認めます。抜毛狂は、自分で頭髪を抜くために起こります。学童期に多く診られますが、ストレスなどがその要因と考えられています。

抜毛狂のダーマスコピー写真:円形脱毛とは異なり、切れ毛が認められます。全ての毛穴には毛髪が入っています。


ケルズス禿瘡:カビの感染症であり、皮膚の深いところに感染を起こすと毛髪が抜けてきます。


AAの臨床的分類
❶通常型(単発型、多発型)、❷全頭型、❸汎発型(全身の脱毛)、❹蛇行型(頭髪の生え際が脱毛するもの)
AAの重症度
S0:脱毛がみられない
S1:脱毛巣が頭部全体の25%未満
S2:脱毛巣が25〜49%
S3:脱毛巣が50〜74%
S4:脱毛巣が75〜99%
S5:100%脱毛
治療
セファランチン内服:脱毛範囲の縮小が証明されている治療法で、副作用がないため、最も汎用されている薬剤の1つです。

ステロイド内服・局所注射:ステロイド内服については、発毛効果が証明されていますが、様々な副作用があることより、重症かつ進行性のAAに対して行われます。ただし、大量療法(パルス療法)には入院治療が必要です。

カプロニウム(アロビックス)外用:AAに対して効果が証明されている唯一の外用剤です。
局所冷却療法:液体窒素スプレーによって冷却することで、AAの局所血流を増加させ、発毛を期待する治療法(保険適応外)です。

光線療法:紫外線やLEDなどの治療法により効果が期待されます。特に、エキシマライトについては、発毛効果が証明され、2020年4月より保険適応となりました。1〜2回/週、AA部分に照射しますが、少しずつ照射量を増やしていきます。


局所免疫療法:SADBEと言われる溶剤によってかぶれを起こし、低濃度のSADBEを局所に塗って炎症を起こす治療法(保険適応外)です。


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